ジェシー・アイゼンバーグ
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脚本を読んだ段階では、マークについてはあまり知らなかった。
『イカとクジラ』や『ゾンビランド』などでおたくキャラを演じ、注目度が上昇しているのがジェシー・アイゼンバーグ。新作『ソーシャル・ネットワーク』で<フェイスブック>設立者マーク・ザッカーバーグを熱演し、高い評価を受けたばかりだ。 「脚本を読んだ段階では、マークについてはあまり知らなかった。従兄弟が<フェイスブック>に勤務していたけど、僕はSNSにはほとんど興味が無かったんだ。デーヴィッド・フィンチャー監督からは本人の真似をする必要はないと言われたし、脚本を読むだけでもマークという人物の考え方や生き方は理解できた。アーロン・ソーキンの考え方は完璧だからね。とはいえ、手に入る限りの記事や資料を読み込み、インタビュー音声をiPodに入れて、撮影中は毎日聞いていたよ。気持ちの上で準備ができていると感じたかったんだ」 きつい口調で凡人をコケにする映画のマークと違って、目の前にいるジェシーは言葉を探すような感じで話す。質問に答えるたびに覚えたばかりの日本語で「ありがとう」という礼儀正しさだ。性格的には真逆であろうマークに対してどのように感じていたのだろうか? 「映画を見て、マークを嫌な男と思う人は少なくないかもね。僕は彼をとてもクリエイティブな人間だと思っている。でも彼はとても孤独な青年で、見つけた自分の居場所が<フェイスブック>だったんじゃないかな。その一方で天才にありがちなエゴイストだから、自分の創造物が最優先で、人間は二の次といった面がある。マークと僕はまったく違う人間だけど、俳優として演じる以上は彼の言動や心理を理解することが重要だったよ」 (続きはSCREEN2月号をご覧下さい。)